寄り添い、支える。
188bet体育_188bet赌场-【平台官网】医学部附属病院 緩和ケアセンター
センター長 北岡 智子
緩和ケアセンター長を務めております北岡智子です。
緩和ケアとは、治療が尽きたときに始まる医療ではありません。
それは、治療が難しい病気(がんやその他の重い病気)と診断された患者さんとご家族に寄り添い、病の過程で生じる身体?心の痛みや様々なつらさを和らげるために存在する、“人を支える医療”です。
188bet体育_188bet赌场-【平台官网】医学部附属病院の緩和ケアセンターは、緩和ケアチームが中心となり、緩和ケアを提供しています。緩和ケアチームは医師?看護師?薬剤師?栄養士?リハビリスタッフ?医療ソーシャルワーカーなど、多職種がひとつのチームとなり、入院?外来の枠を超えて、患者さんとご家族を包括的に支えています。
「治す医療」の目標の一つであるQOL(生活の質)の改善は、「支える医療?ケア」である緩和ケアの目標でもあります。ここには、「治す医療」と「支える医療?ケア」が共に存在しています。
そして私たちは、アドバンス?ケア?プランニング(ACP/人生会議)の推進にも力を注いでいます。ACPとは、“あなたがどう生きたいか”を知り、それを実現するために共に考え、繰り返し話し合うプロセスです。緩和ケアでは、治療が難しい病気をもつ患者さんが様々な選択をするときに、大切にしていること?大切にしたいこと、希望する治療?希望しない治療、望む療養場所などを教えていただきながら、その人らしい生活が送れるようにサポートしています。
高知県では全国的にも高齢化が進んでいます。医療体制も中央圏に集中しており、孤立しやすい生活環境が特に中山間地域において問題となっています。緩和ケアセンターでは、高知県や県内のがん診療連携拠点病院、医療機関と協力しながら、県内の緩和ケアの提供体制を整える活動や、研修会や講演会を通じて緩和ケアの知識の普及を支援する活動を行っています。
緩和ケアは、最期の医療ではありません。治療中でも、病気の治癒が難しい時でも、患者さんやその家族に痛み?つらさがあるときに提供される医療?ケアです。病気自体を治癒させる治療が難しくなった時にも、病気による苦痛やつらさを取り除く治療?ケアを継続することで、その人らしく生きることができるようにサポートしていきます。そして、訪問診療や訪問看護?緩和ケア病棟など県内の施設と連携しながら、患者さんや家族が望む場所で、緩和ケアが途切れず受けられること、患者さんとご家族が「ここに来てよかった」と心から思える緩和ケアを目標に、緩和ケアセンターの活動を続けていきます。
どうぞよろしくお願い申し上げます。




